年2回の「休日」 供養のおまいりも

「閻魔賽日」は1月16日と7月16日です。えんま様の休日とされますが、星さんは「仏教で信じられているえんま様をおまいりする日。また、地獄に落ちたかもしれないご先祖様の供養をお願いする日」と説明します。

えんま様はインド人?/全部お見通し 審判「十王」の1人

生きていたときの行いを見て、死者が極楽と地獄どちらに行くかを審判する人として知られるえんま様。もともとはインドの人です。初めて冥界(死後の世界)に行き、冥界の王になったと伝えられています。

「えんま様は、死者の生前の行いすべてを、浄玻璃鏡という鏡で見ています。また、私たちの肩の上には、生まれたときから神様が乗っていて、その人の行いをえんま様に報告しているともされています。隠しごとはできません」

「十王像(閻魔王)」(部分) 室町時代にえがかれたえんま様の絵画。手前にある大きな鏡(浄玻璃鏡)で、死者の生前の行いを見ています 出典:国立文化財機構所蔵品統合検索システム

ただしえんま様は、死者の行き先を最終決定する人ではないそうです。実は審判をする人は10人もいて、「十王」とよばれます。死者1人に対し、十王が1人ずつ、計10回審判をします。えんま様は十王の1人で、5番手に出てくるそうです。

「えんま様は審判した結果を次の王に送ります。死者は毎日やってきます。日々、大いそがしなのではないでしょうか」

『ようこそ地獄、奇妙な地獄』(星瑞穂著、朝日新聞出版) 「地獄はどこにあるのか?」「えんま様とは何者か?」など、古典文学や絵画をひもときながら解説する本です

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えんま様とこんにゃくの意外な関係

えんま像がある源覚寺(東京都文京区)では、参拝者がこんにゃくをお供えします。江戸時代、目の病気にかかったお年よりの女性が、えんま像に回復をいのったところ、すっかりよくなりました。その女性は感謝のしるしに、自分の好物のこんにゃくをお供えし続けた……そんな言い伝えがあります。

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