
整理整とんが苦手なナルくんと、まじめでがんばり屋さんのわかちゃんのきょうだいが、学校や習いごとにも役立つ「まなびのヒント」を専門家に教えてもらいます。今回は、勉強のやり方を教える塾「プラスティー」の小島大空先生に、夏休みの宿題の計画の立て方を聞きました。 (正木皓二郎)
学習カレンダー(小島先生提供のデータをもとに作成)はこちらからダウンロードできます
いよいよ待ちに待った夏休み!たくさん遊ぶぞ!

宿題があることを忘れちゃだめだよ。でも、たくさんあって何から手をつけたらいいか……。

やりたいことを思いきり楽しむためにも、宿題は計画的に取り組みたいね。おすすめの方法を紹介するよ! まずはどんな宿題がどれだけ出ているのかを確かめよう。範囲、1ページや1回にかかるだいたいの時間もノートに書いていく。そうすれば、全部でどれくらいの時間が必要かがおおまかにわかるよ。

わか 頭も整理されるね。
先生 ここでポイント! 全部終わったら50点満点になるように、宿題1回ごとに点数をふるんだ。むずかしいものほど高い得点にするのがコツだよ。
ナル この点数はどうするの?
先生 宿題が進むごとに足し上げていくんだ。ゲームみたいでしょ?
ナル うん! わくわくするね。
先生 そうだね。宿題を終わらせたい日も決めよう。計画はうまくいかないことがある。1週間くらい余裕を持って決めるといいよ。
わか わたしの夏休みは8月31日までだから24日を目標にしようかな。
先生 いいね。目標が決まったら、1週間ごとの計画を立てよう。遊びの予定がある日は量をへらすなど、工夫したいね。
ナル よし、できた! 次は?
先生 A3くらいのなるべく大きめの紙を用意して。上に最終日までの日付を書いて、学習カレンダーをつくろう。宿題を始める日をゼロとして、終わらせたい日に向けて赤い直線をななめに引く。この赤線が進み具合の目安になるんだ。
わか 順調にいけば、赤線のペースで50点にたどり着けるというわけだね。
先生 そういうこと。1日にやるべき宿題ができたら、その分の点数を足し上げよう。合計の数だけ、上に黒い線をのばすんだ。
ナル 宿題が進まなかったら?
先生 その日は横に黒い線を引くよ。
わか 黒い線が赤い線より下側だったらおくれ気味。上側だったら早めに進んでいるということだね。
先生 そう! 予定通りに進まなくても大丈夫。計画は途中で変えてもOKだ。進め方を見直して、無理なくできる方法を考えてみてね。
ナル 毎日こつこつやっていくのは苦手だなあ……。
先生 1日の宿題は、得意な科目→苦手な科目→得意な科目の順に取り組むのがおすすめだ。旅行や遊びなどで宿題を休んだ次の日は、かんたんな宿題から始めるのもいいね。
わか 自分にあったやり方を考えてみるのがよさそう!
先生 計画をつくってメリハリのある夏休みにしたいね。
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小島大空(こじま・ひろたか)

プラスティー京都校で算数や理科を担当。小中学生に、夏休みの宿題の進め方をアドバイスしている。
(朝日小学生新聞2025年7月21日付)

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