写真・品田裕美

公開中の劇場版アニメ『映画クレヨンしんちゃん 超華麗! 灼熱のカスカベダンサーズ』。主人公の野原しんのすけたちが旅するインドを案内するガイド役として、ゲスト声優を務めた。「ウフンアハーン」という誠実でやさしいキャラクターだ。

ウフンアハーンは基本的に「ウフン」「アハーン」という言葉しか話さない。「限られた言語だけで喜びや悲しみを表すのはむずかしかったけれど、監督の指導があって、なんとか演じきることができました」

映画で流れてくる音楽や、一緒におどりだしたくなるようなダンスシーンも気に入っている。「勢いのあるインドの空気が伝わってくるようで、見ているだけでも楽しくなります」

知り合いにすすめられて「クレヨンしんちゃん」の映画を見たのは30歳ぐらいのとき。「こんなにおもしろいんだとびっくり。それからずっと見ていたので、今回の出演が決まって、とてもうれしかった」と話す。

クレヨンしんちゃんのキャラクターでは、しんのすけのお父さん・ひろしがお気に入り。「5歳のしんちゃんから飛び出す大人びた言葉もおもしろいけど、それに対するひろしのリアクションがまたおもしろい。ツッコミもうまいし、ときどきいいことも言う。いいお父さんだなと思います」

小学生のころはいつもクラスのみんなを盛り上げる人気者だった。外で遊ぶのが大好きで、友だちと自転車で勢いよく坂道を下ったり、山で木のつるを使ってターザンごっこをしたりして、元気いっぱいに過ごしていたという。

「遊びから学ぶことってたくさんあるから、子どものうちはとことん遊んだほうがいい。大人になったらその経験が生きてきます」

劇場版アニメ『映画クレヨンしんちゃん 超華麗! 灼熱のカスカベダンサーズ』

公開中

©臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2025

ダンス大会で優勝し、インドに招待されたしんのすけたちは、インド観光を楽しむ。しんのすけと友だちのボーちゃんは途中であやしげな雑貨店を見つけ、鼻のような形のリュックサックを手に入れる。でもそのリュックサックには、おそろしい秘密があり、ボーちゃんは世界をゆるがすほどの力を手に入れてしまい……。

小峠英二(ことうげ・えいじ)

 1976年6月6日生まれ、福岡県出身。96年、西村瑞樹さんとお笑いコンビ「バイきんぐ」を結成し、ネタ作りとツッコミを担当。2012年には、コント日本一を決める「キングオブコント」で優勝した。テレビ番組の司会なども務める。趣味は音楽・映画鑑賞。

(文・浴野朝香)

(朝日小学生新聞2025年8月22日付)