
清水章弘先生の勉強アドバイス
「流暢性効果」を意識して予習
聖徳太子や織田信長の名前は、テレビ番組やまんがなどで一度は聞いたことがあるでしょう。だから歴史の授業で習うときに、「あっ、知ってる!」とすぐに内容が頭に入りやすくなっているのではないでしょうか。このように、少しでも知っている内容の方が頭に入りやすくなる現象を、「流暢性効果」と呼びます。
とくに暗記が必要な教科で役立ちます。社会や理科の場合、授業よりまえに教科書に目を通して予習してもいいですし、教科書だと難しく感じるなら学習まんがや動画などを見ておくのもいいですね。暗記しやすくなるはずです。
また、国語でも予習は有効です。物語文の設定が知らない時代や国の場合、イメージがうまくできず、文章が読みにくいはずです。事前にその時代や国についての画像などを見てイメージしやすい状態にしておくと、ぐっと理解しやすくなるはずです。
「流暢性効果」を意識した予習に、ぜひ挑戦してみてください。

(朝日小学生新聞2025年9月1日付)
清水章弘(しみず・あきひろ)

1987年、千葉県船橋市生まれ。海城中学高等学校、東京大学教育学部を経て、同大学院教育学研究科修士課程修了。東京・京都・大阪で「勉強のやり方」を教える塾プラスティーを運営している。TBS「ひるおび」やTOKYO MX「news FLAG」等でコメンテーターとしてレギュラー出演中。著書12冊。2児の父。
「勉強のやり方」を教える塾プラスティーとは
小学生から高校生までが、自分に合った「勉強のやり方」を学ぶ少人数制の学習塾。算国理社英の教科指導から、作文指導や学習コーチングまで、幅広く指導しています。東京・京都・大阪の3教室に加え、全国にオンライン受講生がいます。