【初詣】1年の無事を祈って「二礼二拍手一礼」

ニッポンの正月じたく(6)

新年を迎えて初めて神社や寺にお参りすることを「初詣」といいます。神さまや仏さまにごあいさつをして、1年の無事や幸せを願います。「学問の神様」菅原道真をまつる神社は、この時期多くの受験生やその家族でにぎわいます。東京の湯島天神もその一つです。

神社での参拝は「二礼二拍手一礼」が基本。2回礼をして、2回手を打ち、最後に1回礼をするという意味です。鈴を鳴らしたり、手を打ったりするのは、神さまに気づいてもらうためともいわれます。

写真はどれも東京都文京区の湯島天神

手を合わせた後に、右手を少し下にずらして手をたたくのが作法。よい音がするそうです。本来は参拝の前に手水舎で手と口を清めますが、大混雑する初詣のときは省略するところもあります。

【手水】

参拝前に、手や口を清めます。一般的な手順は次の通りです。

  1. 右手にひしゃくを持って水盤の水をくみ、左手を洗う
  2. ひしゃくを左手に持ちかえて、右手を洗う
  3. ひしゃくを右手に持ちかえて、左手のひらにためた水で、口をすすぐ
  4. 口をつけた左手をもう一度洗う
  5. ひしゃくを立て、柄の部分に水を流す。

【おみくじ】

おみくじは持ち帰るか、おみくじかけに結びます。自分にとってよい内容だと思えばお守りとして大切にして、よくないと思えば、やくばらいの意味もこめて結ぶことが多いそうです。

おみくじのひみつ 「吉凶の順番は?」「凶を引いてしまったら?」

朝小プラスまなび

【絵馬】

絵馬の書き方に決まりはないそうで、合格祈願の場合、受験生が自分の名前で書くのはもちろん、家族が受験生の名前を書いても、家族が自分の名前で「○○が合格しますように」と書いてもOK。

写真の一部を加工しています

【お守り】

湯島天神は、「合格守」ではなく、ふだんの勉強が成就するようにという意味で「学業守」としています。1年ほどしたら神社に返すのが一般的です。

(朝日小学生新聞2014年12月29日付の記事をもとに再構成)