夏休みの読書感想文におすすめの本を、筑波大学附属小学校の白坂洋一先生に紹介してもらいました。課題図書の指定がない場合は、参考にしてください。
【1・2年生向け】
『どんなかんじかなあ』
中山千夏・著/和田誠・絵/自由国民社

ともだちのまりちゃんは目が見えません。見えないってどんな感じなのかなぁ……。さまざまな人の立場に想像をめぐらせて経験していく1冊。読むことを通して、自分の見方や考え方を広げてくれるお話となっています。
『ワニのライルがやってきた(ワニのライルのおはなし1)』
バーナード・ウェーバー・著/小杉佐恵子・訳/大日本図書

プリムさん一家が東88番通りの家に引っこしたら、そこにはワニのライルがいました。気立てもよくて、芸をする人気者のライルと、プリムさん一家の心の交流がえがかれている作品です。
【3・4年生向け】
『ドリトル先生航海記 新版(岩波少年文庫ドリトル先生物語)』
ヒュー・ロフティング・著/井伏鱒二・訳/岩波書店

ドリトル先生は、動物とお話ができる獣医で、博物学者です。航海に出てクモサル島に上陸します。ストーリーの展開もおもしろいですし、一人ひとりの登場人物も魅力的です。こちらは、シリーズ作品となっています。
『字のないはがき』
向田邦子・原作/角田光代・文/西加奈子・絵/小学館

向田邦子さんの妹とお父さんのエピソードをつづった実話。戦時中、疎開するとき、お父さんはちいさな妹に「元気なときは大きな〇を書くように」とたくさんのはがきを、わたします。考えさせられる1冊です。
【5・6年生向け】
『ワンダー』
R・J・パラシオ・著/中井はるの・訳/ほるぷ出版

生まれつき顔に遺伝的な症状があるオーガストが学校に通うことになります。しかし、周りの友だちは彼の顔を見ると、やがてさけるようになります。登場人物がいだく、さまざまな葛藤は、読者に共感を覚えさせます。
『世界を救うパンの缶詰』
菅聖子・著/やましたこうへい・絵/ほるぷ出版

阪神・淡路大震災の被災者からの声をきっかけに生み出された「パンの缶詰」について、作成者である秋元義彦さんの取り組みがえがかれています。秋元さんのあきらめない心は、海外へ届ける仕組みまでも、作り上げます。
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