ランドセル素材メーカーの「クラレ」が小学6年生を対象に実施した「将来就きたい職業」のアンケート結果がまとまりました(有効回答:男子314人、女子343人)。
男女を合わせた1位は「スポーツ選手」、2位は「医師」、3位は「教員」でした。

男女別に見ると、男子ではスポーツ選手が圧倒的な人気となり、2位の「研究者」に10ポイント以上の差をつけました。

競技別では「野球」が1位をキープ、「サッカー」と「バスケットボール」の伸びが目立ちました。特にバスケは昨年と比べてポイントが約3倍に。日本代表の活躍や国内リーグの盛り上がりによって、バスケ選手にあこがれる子どもが増えているようです。

3位は「IT関係」。2年連続でポイントを伸ばしました。内訳としては約8割が「プログラマー」を志望しており、小学校におけるプログラミング教育の浸透や、子どもを対象とするプログラミング教室の増加などによって、職業の選択肢としてもITが一層身近な存在になっている状況が見て取れます。
「医師」が4位となりました。大きく順位を落とした年もあったものの、コロナ禍でその仕事の大切さや意義が見直され、2022年を境に右肩上がりとなっています。同じ医療職では「薬剤師」が大きく順位を上げて11位に。人の命を守ることを通じて誰かの役に立ちたいという、子どもらしい純真な思いがうかがえます。また、命を守るという観点では、昨年は20位以下だった「消防・レスキュー隊」が13位に入りました。
一方、女子では3年連続で「漫画家・イラストレーター」が1位となりました。内訳を見ると、「イラストレーター」が昨年からさらに増加(73.0%→88.9%)。ゲームやアニメといった多彩なコンテンツでイラストレーターの活躍が目立つ中、「将来は自分も」と夢見る子どもが増えているようです。


そして男子と同様、女子でも医療職が人気を集めました。2位の「医師」、4位の「看護師」、7位の「医療関係」、10位の「薬剤師」と、いずれも昨年から順位・ポイントを伸ばしており、トップ10のうち医療職が4割を占めています。
「美容師」が6位に順位を上げました。多様性が尊重される時代となり、さまざまな髪型や髪の色で自己表現をする人を目にする中、カットやカラーリングなどを駆使して、一人ひとりにぴったりのヘアスタイルを作り上げる美容師に注目する子どもが増えていると言えそうです。
〈調査の概要〉
調査対象:2024年3月に小学校を卒業した子ども
調査時期:2024年1月中旬~3月中旬
調査方法:使い終わったランドセルをアフガニスタンに贈るクラレの活動に協力した子どもたちにアンケートを実施