
由比ガ浜海水浴場(神奈川)のビーチクリーン活動に参加
きれいに見える神奈川県鎌倉市の由比ガ浜海水浴場。でもよく見ると、小さなプラスチックごみが砂浜に落ちています。さかなクンといっしょに海の研究をすすめる「さかなクン探究隊」(主催・青い地球を育む会)の隊員は10月26日、この浜でごみ拾いをしながら、海の環境について学びました。(今井尚)
小さなプラスチックの流出が問題
3回目の活動となる今回は、ホンダが全国各地で続けるビーチクリーン活動に参加しました。「素足で歩ける砂浜を次世代に」を合言葉に、由比ガ浜に落ちているさまざまなごみを拾いました。


「満潮の時に波が打ち寄せた跡があるところや、ちょっとくぼ地になった場所に集まりやすい」。そう声をかけるのは、東京海洋大学教授で、海のごみ問題などを研究する内田圭一さんです。
輪ゴム、ストロー、お弁当のしきりのバラン……。慣れてくると、いろいろなものを見つけられるように。糸がからまった釣り具もあります。針がついているので危険です。

小さなビーズのようなものも見つかりました。「レジンペレット」といって、プラスチック製品をつくるための原料です。輸送中や保管中などに川や海に流れ出し、世界中の海で見つかっています。
いま世界中の海で、小さなプラスチックが問題になっています。直径5ミリ以下のものは「マイクロプラスチック」と呼ばれ、海の生き物が食べてしまうことで、さまざまな影響が心配されています。
内田さんによると、レジンペレットのように元々小さいプラスチックを1次マイクロプラスチック、元は大きかったプラスチックが小さくなったものを2次マイクロプラスチックと呼びます。「どちらも問題になっています。自然の中に流れこまないようにすることが大事です」
砂に交じった細かいごみを探すのは大変です。そこで使ったのが「シャカシャカ」というふるい。効率よくごみを回収しようとホンダが開発し、さかなクンが名付けました。

帶包晃平さん(5年)は「プラスチックはかたいイメージがあったけど、さわってみたらポキッと折れた。ボロボロになって細かくなるんだと思った」。山田理仁さん(4年)は、20~30個のごみを見つけました。「全部拾うのは限界があると思った。だから捨てないのが一番大事」といいます。
さかなクンは「海がきれいになれば、もっとたくさんの生き物たちに出あえるようになるはずです‼ ビーチクリーン活動の時はもちろんですが、ふだんからごみを見かけたら拾って環境をきれいにしていきましょう」と話していました。


(朝日小学生新聞2024年11月5日付)

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