
「私って自己肯定感が低い」。 娘が2歳くらいまで毎日のように思ってきたことです。そして周りの素敵なママを見るたびに落ち込んでいました。「あー、それに比べて自分はなんてダメなんだろう」と。
でも、そんな私のことを娘は最高の笑顔で見つめてくれているのです。それを見て気づいたことがありました。全く当たり前のことではあるんだけど、娘にとって私は大切で大好きなママなんだって。
なんだか「私って大事な存在なのかもしれない」「ダメなところもいっぱいあるけど、それでもここに居ていいんだ」と思えてきたのです。
その日から私は「自己肯定感が低い」とは言わなくなりました。だって自分はここに確かに存在して、存在することそのものに価値があるって娘に教えてもらったから。そう思うと、自己肯定感って本当はそれほど難しいものじゃないような気がするのです。
自己を肯定するとは、良いところもそうでないところもある自分をあるがままに受容すること。「あー、なんてダメなんだろう」と否定する代わりにそんな自分の存在そのものを受け入れる。何かができるから、誰かよりも優れているからなんて関係なく、存在そのものに価値がある。
ママの宿題
たとえばこんな自己肯定の仕方もあります。
- 朝起きたら「今日も目が覚めた、 最高だね」と認める
- 朝ごはんを作れたら「ワオ! ちゃんと起きて作ってる自分って、すごくない? 」と認める
- イライラしてギャーとなりそうになった自分を抑えることができたら「えらい! 」と認める
この3つのどれか1つを毎日実践する! それがママの宿題ってどうかな? どんな宿題かを説明することで、子どもも一緒にやるかもしれません。そうなったら最高ですよね。 ママの宿題、エンジョイしてね。

ボーク重子
ライフコーチ。Shigeko Bork BYBS Coaching LLC代表。福島県出身。大学卒業後、外資系企業に勤務。退職後、イギリスの美術系大学院で美術史を学ぶ。結婚後アメリカに渡り、アートギャラリーをオープン。著書に『子育て後に「何もない私」にならない30のルール』(文藝春秋)など。
(朝小かぞくの新聞2024年7月20日号)