2月6日は、「お風呂の日」とされています。由来は「ふ(2)ろ(6)」と読む語呂合わせ。寒い冬は特にお風呂が恋しくなる季節ですが、医師で東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉さんに、お風呂に入ると得られる体へのよい効果について聞きました。(関田友衣)

疲れがとれ ほぐれて リラックス
「お風呂の専門家」とよばれる早坂さんによると、お風呂に入ると、健康によい効果が期待できます。
お風呂に入ると、皮ふの表面が赤くなりますが、それは、血管が広がって、血液の流れがよくなっているあかし。血流がよくなると、栄養分が体のすみずみまで行きわたり、老廃物(疲れのもと)が排出されやすくなります。また、温めることで筋肉の緊張もほぐれるといいます。
さらに、お風呂にはリラックス効果も。40度以下の少しぬるめのお湯に入ると、リラックスする神経にスイッチが入るそうです。逆に42度以上の熱いお湯に入ると、興奮する神経のスイッチが入ります。
よく寝るためにも効果的
「朝、元気を出したいときは、さっと熱めのシャワーを浴びるといいのですが、それは大人向けのアドバイス。子どもは温度に敏感なので、寒い冬でもぬるめのお湯がいい。入浴時間も大人は40度でトータル10分くらいがいいといわれますが、子どもは40度以下で5分くらいがベスト」
ほかにも、お風呂はいい睡眠につながると早坂さん。お湯につかって上がった体温は、1時間半後くらいに下がりますが、「眠気がやってきて、深い眠りにつくことができるのです」。
ヒートショックやおぼれに注意
急激な温度の変化によって、血圧が上下に大きく動き、心筋梗塞や脳卒中などを引き起こすことです。寒い脱衣所から、熱いお風呂に入ると、ヒートショックを起こすことがあります。
早坂さんによると、「加齢によって血管がかたくなっている高齢者に起こりやすいです」。子どもがヒートショックになる可能性はかなり低く、気にしすぎることはないといいます。「むしろ子どもがお風呂で気をつけるべきなのはおぼれ。中学年くらいまでは保護者と一緒に入るのがいいでしょう」

早坂信哉(はやさか・しんや)

温泉療法専門医、博士(医学)、東京都市大学人間科学部教授。地域医療の経験から入浴の重要性に気づき、長年、お風呂や温泉に関する医学的な研究をしている
入浴剤でお風呂をもっと楽しく
3分類 効果や目的ごとに選ぼう
お風呂時間をさらに楽しくするものが、入浴剤です。みなさんの中にも、家のお風呂に入浴剤を入れて楽しんでいる人は多いと思います。

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