
新6年生のみなさんは、いよいよ受験に向けた本格的な1年が始まります。春休みから1学期の前半までは、受験学年を実りあるものにするための「土台づくり」の期間です。効果的な取り組みを麻布個人指導会の先生がアドバイスします。(協力・麻布個人指導会)
算数
得意か不得意か、タイプ別で対策
春の学習は、算数が得意かどうかで取り組みがかわります。いくつかのパターンを想定し、おすすめの学習法を紹介します。
算数が得意で、とくに難関校に挑もうとしている受験生は、この時期から実践的な勉強に取り組んでみましょう。おすすめの教材は、受験する予定がなく、難易度がそれほど高くない学校の過去問(実際の入試問題)です。多くの塾には各校の過去問が置かれているので、それを借りてくるといいでしょう。
演習では「手を動かしながら考える」ということを心がけます。算数が得意な受験生ほど頭の中だけで解こうとしがちです。しかし、入試では途中の式などを書きながら考えないと解けない出題が大半です。この時期から「手を使って解く」練習を重ねると、効果的な本番対策になります。
「塾のカリキュラムは問題なく進めているけれど、算数は得意というほどではない」といった受験生は、「穴」となっている単元の洗い出しがこの時期の課題です。総復習ができる「まとめの問題集」の演習が効果的。解法を忘れている単元を見つけたら、基礎から見直します。
算数が苦手な受験生は、理解しきれていない単元に向き合うことが大切です。4、5年生のテキストに立ち返ることもふくめて、苦手な単元を基礎から見直す計画を立て、復習に取りかかります。「比」「割合」「速さ」「相似」は入試でよく出される重要な単元なので、優先的に学ぶのもいいかもしれません。
(神崎啓史先生)
(朝日小学生新聞2025年3月7日付)
『きょうこ先生のはじめまして受験算数』 数・割合と比・速さ編
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