
新6年生のみなさんは、いよいよ受験に向けた本格的な1年が始まります。春休みから1学期の前半までは、受験学年を実りあるものにするための「土台づくり」の期間です。効果的な取り組みを麻布個人指導会の先生がアドバイスします。(協力・麻布個人指導会)
理科
アウトプット学習を、知識定着に役立てる
5年生までの理科は、知識を身につけることを中心に学習が進められてきたと思います。いわば「インプット」の取り組みですね。6年生からは、知識を頭から引き出す「アウトプット」に重きをおいてみてはどうでしょうか。その方法と、おすすめしたい理由を紹介します。
一つはテストや問題演習を復習するときに「手を動かしながら見直す」という取り組みです。まちがえた問題に対し、正答を確認したあとに「それが正答である理由を20字程度にまとめてノートに書く」という作業を加えます。
たとえば、「(問い)心臓の壁がもっとも厚い場所はどこ?→(答え)左心室↓(理由)全身に血液を送り出すため筋肉が発達しているから」といった具合。こうすることでミスをした部分の知識が補強され、さらに記述の練習にもつながるメリットがあります。
「書く」作業には、似たような用語の区別に気を配るようになる効果もあります。「動脈/動脈血」「生石灰/消石灰」など、理科ではまちがえやすい言葉がいっぱい! 復習のたびに書くことで、知識を正確に定着させます。
模擬試験(模試)や過去問の演習など、受験学年は問題演習の割合が増えますが、これもアウトプットの学習にほかなりません。準備をして積極的に取り組みましょう。おすすめは、多くの問題を解きながら好きな単元を見つけること。一つずつでも増やしていけば強みになり、得点源になる期待がもてます。
(喜多優先生)
(朝日小学生新聞2025年3月7日付)

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