「トビタテ!留学JAPAN」広報の西川朋子さん

世界を舞台に「探究心」広げて

グローバル人材を輩出することを目的に、高校生や大学生らを対象に始まった「トビタテ」。2023~27年度の「第2ステージ」では、より若い世代の留学者数を増やそうと、定員に占める高校生らの割合を増員。5年間で「高校生等4千人以上、大学生等1千人以上」という目標を掲げています。

「新・日本代表プログラム」は選考を経て採用者が決定。最大毎月16万円の返済不要の奨学金、最大35万円の留学準備金が支給されます。一番の特徴は留学計画を自由に決められること。インターンやボランティア、研究も対象です。高校生等を対象とした24年度(第9期)のプログラムは1955人の応募に対し、716人が採用されました。

25年度(第10期)は四つのコースを設置。キーワードはいずれも「探究」です。西川さんは「学校現場では探究学習が重視されています。身近な探究の舞台を世界に広げてほしいというメッセージがあります」。

キャンペーン創設時からの最大のこだわりは、「人物重視」で選考すること。これまでの学校の成績や海外経験は問われず、留学や計画への情熱、好奇心、独自性が重視されます。西川さんは「一つの物差しで序列をつけるような考え方は今の時代には合いません。留学を通して、わき上がる好奇心や問題意識を育てる体験をしてもらいたい」と話します。(構成・正木皓二郎)

「新・日本代表プログラム 高校生等対象」2025年度(第10期)応募・選考スケジュール

【第1日程】
在籍高校等からの応募 24年12月2日予定
書面審査結果通知 25年3月上旬予定
面接審査 3月中旬~
採否通知 4月下旬予定
留学開始 7月10日~26年3月31日

【第2日程】
在籍高校等からの応募期間 25年4月~
総合審査(書面・面接) 5月上旬~
採否通知 5月下旬予定
留学開始 7月10日~26年3月31日

※新年度の高2、高3は第1日程で応募。高1はどちらかに応募
※在籍高校等への応募期限は学校ごとに異なる場合があります

今の私は留学仕込み 番外編「中の人」に聞く(後編)~応募方法とアドバイス~

朝中高プラスまなび

トビタテ!留学JAPANとは

 文部科学省が展開する海外留学支援制度。2013年から、企業や団体などからの寄付で返済不要の奨学金を給付しています。連載ではこの制度を利用して海外へ挑戦した人たちの体験談を紹介します。

(朝日中高生新聞2024年10月20日号)