
このコラムは、子どもの「自己肯定感」を育てたいと思っているご家庭へお届けします。
親の期待値はグッと下げて
自信をつけるには、「やった!」「できた!」と子ども自身が達成感を味わうことです。成功体験を積み重ねることで自信が蓄積されていきます。
子どもたちは日々成長していますから、「できたこと」「できるようになったこと」がたくさんあるはず。この「できた!」という達成感をしっかり、味わわせてあげてください。
自信は人との比較ではなく、過去の自分との比較で培われるものです。人との比較で得られた自信は、もっとできる人が出てきたときには、もろくも崩れてしまうからです。
人との比較ではなく、過去の自分と比べて得られる自信を育ててあげましょう。
【お子さま向けはこちら】
ワークシートで、お子さんが「できた」ことを考えるようにうながしましょう。見つからなかったら、ヒントを出してあげてください。気をつけてほしいのが、期待値をグッと下げること。100%から10%に下げることです。子どもは、親の期待や願望を敏感に察知するもの。「できた」ことは、当たり前のことでいいのです。ハードルを下げて「できた」ことをたくさん見つけて、言語化してあげてくださいね。
何かができたとき、「やったー!」って思うよね。例えば、てつぼうで逆上がりができたとき。サッカーでシュートが決まったとき。漢字がじょうずに書けたとき。ゲームで敵を攻略したとき。
どんな小さなことでもいいので、自分の「できた!」を見つけてみよう。ただし「できた!」は、人と比べてできたことではなくて、自分と比べてできたことだよ。
「できた」を見つけるのは、過去の自分と比べること。幼稚園のときより、キミは進歩しているんだ。できることがたくさんあるはずだよ。どんな小さなことでもいいので、書き出してみよう。自分が進歩したことがわかるよ。
「できていること」「できるようになったこと」を見つけたらガッツポーズ! 遠慮しなくていいからね。そうやって、小さな「できた」が積み重なって、自信になっていくんだよ。

高取しづか
ことばキャンプ主宰。アメリカで生活した折、日本と欧米のコミュニケーションスキルの差に危機感を覚え、研究活動を行う。帰国後NPO法人JAMネットワークを結成。「ことば力」と自己肯定感を育てることばキャンプを推進し、全国で1万人以上に講演・研修活動を行う。著書多数。
高取しづかのブログ https://ameblo.jp/t-shizuka
ことばキャンプ http://kotobacamp.com/

「朝小プラス」は朝日学生新聞社が発行している朝日小学生新聞のデジタル版です。毎日読むことで読解力アップ!